2017-10-30
修理事例:ベルファイア
今日はベルファイアの修理事例をご紹介します。
平成28年式のハイブリッド車です。
まだまだ新車のように綺麗な車です。左のフロントドアとドア下のアンダーカバーをぶつけてしまいました。
バックの際にポールに当ててしまったそうです。
幸いにすぐに停車してそのまま前進したので大きな損傷には至りませんでした。
ぶつけた際によくそのまま進んでしまう事が多いのですが、
絶対に止めたほうが良いですよ!損傷が余計に大きくなってしまいますので!!
マスキングで囲ってあるところが凹んでいます。
下側はドアのサイドカバーがヘコミと塗装の剥がれです。
右上のマスキングはエクボ凹みです。
全体的に薄い凹みなので写真だとわかりずらいかもしれません。
先ずは1番へこみが深いところとプレスラインの塗膜を剥がして外側に鉄のピンを溶接します。
これを引っ張りながら叩いて成形していきます。
最初から塗膜を全部剥がさないのは、歪み等がわかりやすいようにする為です。
あらかた引っ張って成形したらヘコミ全体の塗膜を剥離します。
ドアの下側についていたカバーを外すと下にもヘコミがありました。
プラスチックのカバーは、見た目擦り傷だけでも外すと中の鉄板が凹んでいることは多々あえります。
プラスチックは柔らかいのでぶつかった衝撃で下の鉄板まで凹ますことが多いです。
削ったところにパテを盛って元通りの形に成形します。
パテを研いで成形した写真です。最初のキズの写真は小さいですが、実際はこれくらいの大きさです。
次に塗装前の下処理です。
パテを研いだペーパーキズ等を埋めるためにサフェーサーを塗装します。
サフェーサー水研ぎして表面をキレイに仕上げます。
塗装の下処理が終わったら色の調合をします。
沢山の色を配合表を見ながら混ぜます。
配合表通りに色を混ぜても現車と同じにはならないので、
現車の色を見ながら、色を足して微調色をしていきます。
ブース内に車を入れて塗装するパネル以外はすべてマスキングをします。
3パネルを塗装します。
やっぱりベルファイアは大きいです。
側面3パネルでも軽だった側面全部塗るくらいの大きさです。
このベルファイアは3コートパールなので、最初に白色を塗装していきます。色は3回塗りました。
色を塗った後に今度はパールを塗装します。パールは4回塗りです。パールを塗る回数はパールのキラキラ感をみながら塗る回数を変えていきます。
写真はパールまで塗装をしたところです。この段階ではまだ塗装面に艶がありません。
最後にトップコートのクリヤーを2回塗装しました。
左の写真と見比べると、光沢が出ているのがわかりますでしょうか?
乾燥が終わったらブースから出して、磨き作業をします。
塗装していないパネルの塗り肌に合わせて塗装した面のゴミを取りながら磨いていきます。
完成写真です。
ドアの下側カバーは新品に交換しました。
お客様は最初にディーラーに行かれたそうですが、ドア交換と言われたそうです。
このくらいのへこみは全く問題なく鈑金で元通りになります。
もし交換だと費用的には倍以上にはなると思いますよ!
最近のお車はパネルに使われている鉄板の厚さが薄くなっています。
車種によっては少しのへこみでも交換の方が良いケースもありますので、
ご修理の際は修理内容や修理方法をしっかりと聞いたほうが良いと思います。